
よくあるFX業界の真実とプロトレーダーの旅路の果て
誰もが誤解しているインターバンクの意味
日本国内のFX業界では、FXで売買注文を出すとインターバンクへ注文が流され取引が成立するという事になっていますが、デタラメなので注意が必要です。
まず「インターバンク」という単語がトレーダーの勘違いを煽っていますし、「トレーダーの注文をインターバンクへ流す」という文言もウソッパチです。
インターバンクとは、インターバンクという一つの大きなマーケットが存在している訳ではありません。FX会社が説明するように、顧客の注文がインターバンクへ流れるという事実もありません。顧客の注文の行く先は、銀行やその他リクイディティソースとなっています。
また、よくマーケットという単語も使われますが、マーケットとは、FX業者が顧客の注文を送っている先の金融機関のことであり、当然FX業者ごとに利用しているマーケットも異なっています。
コスト的に計算の合わない低スプレッドを提供するFX会社
銀行やリクイディティソース(以下LPとする)が提供しているスプレッドは、変動で0.2pips~となっており、某低スプレッドFX業者のように固定で0.3pipsを顧客へ提供することは不可能という話になります。
つまり、低スプレッドを謳って顧客を集めているFX会社は、顧客の注文をシステム上だけで処理している、つまり顧客の注文を呑んでいる可能性が高いということになります。
実際のところLPへ注文を流しているFX会社は、日本国内では極少数となるのではないでしょうか。
日本国内にまともなFX会社の少ない理由
これは日本の金融庁の方針が元凶となっています。まず彼らは「顧客の資金を保護する」という名目で、レバレッジ規制を行っていますが、レバレッジ規制の本来の目的は「顧客の注文を呑むFX会社のリスクを抑えて保護すること」にあります。
レバレッジが制限されている日本のFX会社の場合、顧客の注文を呑むことへのリスクが少ないため、「弱いトレーダーだけを集めてトレードしてもらう」という簡単なビジネスモデルが成立してしまっているわけです。
このような状況では、真っ当なスプレッドを提供して、顧客とLPの仲介に入り、真面目に手数料だけで運営する優良ブローカーは、競争に負けて淘汰されてしまいます。
更に金融庁は、海外のFX業者が日本国内で宣伝活動を行うことを制限しているため、いつまで経っても、この事実が日本のトレーダーの共通認識となることもありません。
国内FX会社のやばすぎるビジネスモデルとは?
顧客の注文を呑むのに、理想的な環境が整っている日本のFX会社ですが、昔から金儲けの戦略は一貫しています。
彼らは、弱いトレーダーにトレードで負けてもらうことで利益を得ています、すなわち顧客の損失を自社の利益としているわけです。
また彼らにとって、利益を上げる強いトレーダーは損失を生む悪魔のような存在です。特に資金量が多く、投機的なトレードを行うトレーダーは徹底的にマークされ、約定遅延や約定拒否などといった様々な嫌がらせを仕掛け、追い出そうとしてきます。
投機的な取引を行うトレーダーにとって、臨んだタイミングでポジションを持てないということはストレス以外のなにものでもありません。一日中モニタに張り付き、材料を待ち、やっと掴んだエントリーのタイミングで約定拒否。
1回か2回の嫌がらせで、簡単に強トレーダーを別会社へ追いやる事ができてしまいます。そうして彼らは、ギャンブル中毒のような弱いトレーダーだけを集めて利益を上げていくのです。
プロのトレーダーはどこへ向かうのか?
現在、インターネットや書籍など、世の中に出回っている情報のほとんどに、アフィリエイターや業者が関係しており、SEOに無知なトレードを生業としている本物のトレーダーの声は、検索エンジンの下位へ埋もれてしまっています。
つまり、あなたの目にする全ての情報に恣意的な情報操作が埋め込まれており、それらは年々ビックデータの成長と共に巧妙になってきています。
最近Facebookから、5000万人分の個人情報が流出したとニュースになっていましたが、その流出先はケンブリッジアナリティカという情報分析、世論調査を生業としている会社です。
情報操作や世論の誘導など不可能だとバカにするかもしれませんが、実際このケンブリッジアナリティカは、5000万人分の個人データを分析して、世論を誘導し、トランプを大統領にまでしてしまいました。
つまり、現在の検索エンジンから入手できる情報では、正しくFX会社を選定することすら困難な状況となっているということです。
注文の執行方式から選定するFXブローカー
自分の判断で優良FX業者を選定できるようになるためには、FX会社の約定の仕組みを理解しておく必要がありますが、全てを解説していくと長くなりすぎるため、今回は要点だけを簡単にザックリ解説していきます。
FX会社の注文執行方式には、DD方式 NDD方式 ECN方式 STP方式、マーケットエクセキューション インスタントエクセキューションなど、色々あって解かり難いですよね・・・
DD(Dealing Desk )方式
ディーラーによる不正操作が可能な方式です。別名OTC方式とも呼ばれています。特に利益を出しているトレーダーの口座は、ディーラーによる様々な介入を受けます。
また当然この方式を採用しているFX会社は顧客の利益を自社の損失としている呑み系FX会社です。外部マーケットへ顧客の注文を流しているだけの真っ当なFX会社が、わざわざ手のかかるDD方式を採用する必要はありません。
またDD方式の業者の特徴として、提示しているスプレッドが極端に狭いことが挙げられます。
NDD方式( No Dealing Desk )
ディーラーを介す事なく注文が処理されていく執行方式です。NDD方式は、ECNとSTPという2種類の執行方式に区別されています。
ECN方式
注文はマーケットへ直接送られ、マーケット内にてオークション形式にて約定します。ここでいうマーケットとは、FX会社から注文を受ける銀行などの外部LPのことを指します。
またECNは最も公平な注文執行方式となっている反面、売買相手が見つからないと希望した値では約定せず、スリッページが大きくなるといったデメリットが存在します。
STP方式
STP方式では、顧客の注文は銀行などのLPだけへ流されます。FX会社は複数のLPから卸値を提示され、最も小さなスプレッドを提供しているLPの価格がMT4などFX会社の取引プラットフォーム上へ表示されます。
またSTPにはマーケットエクセキューションとインスタントエクセキューションという2種類の執行方式が存在しています。
STPマーケットエクセキューション
注文は直接外部のLPへ流されます。ECNと異なる点は、ECNでは直接マーケットへ流され注文が成立するのに対し、STPマーケットエクセキューションでは、注文はLPだけに流されます。基本的にはECNと変わりません。
STPインスタントエクセキューション
注文は一時的にFX会社側でカバーされた後、瞬時にLPへ流されます。この方式の有利な点は、ECNなどに比べスリッページが極端に低くなるという点です。
この方式は、個人トレーダーにとって理想的な注文執行方式になります。
またインスタントエクセキューションの場合、FX会社側は顧客の注文をカバーした後、実際にその注文がLPなどで約定するまで価格変動リスクに晒される為、ワイドスプレッドとなっており、大きな指標時などにレバレッジ制限がかけられる事も特徴となっています。
その他の注文執行方式
DMA(Direct Market Access)
DMAは、証券会社が自社の発注システムを投資家に貸し出し、直接注文ができるようにするサービスですが、これはSTPマーケットエクセキューションと、厳密には異なりますが大体は同じ意味と理解してもらって大丈夫です。
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